「四国のみち」はじめました。
「四国のみち」は四国自然歩道のことで、そのコースの全長は1,647kmにおよびます。起点は徳島県鳴門市となっているので四国霊場八十八ヶ所に似ていますね。それもそのはず、四国のみちのコースは四国霊場や、各地に点在する身近な自然や歴史を楽しめるように考えられているコースなんです。このコースを4県つないでいけば歩いて四国を一周することができるそうですよ。
今回は四国のみちのはじまりのコース「渦潮の見えるみち」を歩いてきました。歩いたのはぼくと嫁さんのふたりで、嫁さんはふだんウォーキングなどの運動もまったくしない人です。歩くスピードもどちらかというとゆっくりしているほうなので、そのくらいの体力の人が歩いていることを前提で読んでもらえればコースの強度などイメージがつかみやすいかと思います。
コースは本来、大鳴門橋のさらに先にある孫崎灯台からスタートします。 ただ今回はスタート地点をかんちがいしてしまって、孫崎灯台のすぐ近くの千畳敷展望台からスタートしてしまいました。孫崎灯台からスタートするならば、あと距離にして200~300mぐらい 距離が伸びるんじゃないかと思います。
スタート地点付近には大鳴門橋や、橋の下を通って鳴門の渦の上まで歩いていける渦の道など、見どころも多く、思いのほか時間をも使ってしまうのですこしゆとりをもったスケジュールを組んでおいたほうがいいです。
コースの出だしは千畳敷から展望台へ向けてお茶園遊歩道を通って大塚美術館の裏側進んでいきます。とてもよく整備された道で遊歩道に生えている木々の名称などを書いた案内板も設置されていてたのしいです。この遊歩道を下りきると千鳥ヶ浜海岸に出ます。ここからは大塚製薬の保養所、潮騒荘の横を抜けて畑の中の道を通って行きます。このあたりはネギやらっきょうなどが栽培されているみたいですね。今回通ったときはラッキョウの匂いがしました。高速道路の下を抜け、少し進むと 大毛山へ向かう山道に差しかかります。 ここの入り口には立ち入り禁止のロープが張られていて、進んでいいのかすこしためらってしまいました。でも四国のみちのコースにもなっていますし、おそらくこの立入禁止の意味は車両?や山を荒らす人に向けたものだろうと勝手に判断し通らせてもらうことにしました。
このロープを抜けてすぐ道が分岐しています。 なんとなく直進の方が正解に思えて進みましたが、直進はまちがいでした。戻って確認してみると同表があり、直進ではなく左に曲がらなければいけなかったようです。左折してすこし進めばよく整備された階段の道になります。大毛山はこのコースの中でいちばんの高い山ですがそれでも標高は150mほどです。でもうちの嫁さんは体力ないので途中で7,8回立ち止まって休憩してました。かなり喉も乾いたようでこの区間だけでペットボトル1本分くらいは補給しいたので、この区間に入る前にしっかりと補給水の確認をしたほうががいいです。ざんねんながら大毛山頂は木々に覆われていて見晴らしは悪く、ピークに山頂の道標と三角点のみがあるだけでした。
大毛山を下っていくと鳴門スカイラインの堀越海峡付近に出てきます。 この下り道の途中、出口付近で石垣が崩れているところがあるのですこし足元に気をつけてください。
堀越海峡まで出てくるとしばらくは鳴門スカイラインを歩きます。このスカイライン昔は有料だったのでその料金所のあった名残で道が広くなっているところがあります。この未知の拡がっている場所で鳴門わかめをアスファルトの上にひろげて干していました。この地域ならではの景色に出会うとちょっとうれしくなりますね。
スカイラインを進むときは、かなりスピードを出しているバイクやクルマもいるので注意して歩いてください。ここは日中でも走り屋がいます。すこし歩いていると北側、つまり対向車線側に四国のみちの道標があって、ガードレールの隙間から降りていく道がみえます。そこから海岸へ下っていきます。ここもトレイルですが下りのみなのでそんなにつかれることはありません。渦潮のみちコースにあるトレイルはどこも、道幅もひろめで傾斜もきついところはありませんでした。道が広いとクモの巣も比較的少なくなるので快適でした。この日は外気温も高めでアスファルトの上だとかなり暑く感じるような気温だったのですが、ひとたびトレイルに入ると、ほどよく木の陰ができて暑さもあまり感じず快適でした。地面もふわふわとやわらかい道が多かったので脚にもとてもやさしい道でした。
トレイルを下まで降りてくると沼の間を通るあぜ道があり、そこを抜けると海際まで出てきます。ここにコカコーラの自販機があるので手持ちの飲み物がない人は買っておいてください。ここから先、ルートが終わるまで自販機がありません。この先まだトレイルもあるのでかならず補給しておいてください。
ここからは岬まわりの海ぎわを歩いていきます。とてもきもちのいい道なのに他に歩いている人はだれもおらず遊歩道を独り占めできます。海の水はとても透明度が高く、山の木々や草とのコントラストがとてもきれいです。いろいろな野草が生えているのでグーグルレンズで草の名前を調べながら歩くのもおすすめです。ひろびろと景色のひろがる海岸エリアを抜ければ「室」という地域にはいります。ここは古代蓮が有名なところ。7月中旬くらいが見頃ですが、残念ながら今はシーズンではないので見ることはできませんでした。
古代蓮の鑑賞ができるポイントのすぐ近くに炭を売っているお店があり、そこをすぎて桜並木のカーブを曲がると右手側に道標みえてきます。ここを曲がってまた山に入っていきます。このあたりまで来るともう残りは2.5kmほど。少し進んでこのルート最後のトレイルに入っていきますがここは意外と長く感じるかもしれません。
ここからのトレイルはゆるやかなコースですが意外と長く歩いていくとわりと時間もかかってしまいます。トレイルルート上のベンチは、なぜか前半にはぜんぜんなくて、後半に立て続けにあります。あまり普段運動をしてない人は前半もところどころ立ち止まって休憩を入れるほうがいいかもしれません。
トレイル区間を抜けると車道に出ます。この道を登っていくと小鳴門海峡橋につながっていて、そこでこのルートの終点となります。
この渦潮の見えるみちルート、ふだんまったく運動をしない嫁さんでも最後まで歩けました。ですから体力に自身のない人でもきっとだいじょうぶです。
コース距離:約12km
かかった時間:約4時間12分