四国のみち、大麻山探勝のみちを歩いてきました。
いきなり余談ですが山歩きのことをハイキングっていいますか、それともトレッキングっていいますか? なんとなくトレッキングと呼ぶほうがイマドキっぽい気がしますが気になったのでちょっと調べてみました。
”登山とハイキングの違いは標高差500mが基準となり、標高差500m未満をハイキング、標高差500m以上は登山となります。 さらに国内にはない分類としてトレッキングがあり、山の登頂にはこだわらず山小屋またはテント泊をしながら山を縦走するスタイルと定義しています。
どうやら日帰りの里山歩きはハイキングって呼ぶのが正解のようです。
前回の渦潮のみちとちがって今回は山道メインのハイキングコースです。四国のみち徳島県内だけで24コースありますが、すべてのコースがつながっているわけではなく、各コースそれぞれ独立したコースとなっています。前回行った渦潮の見えるみちコースの終点は鳴門市の島田島でしたが、今回の起点になっているのは鳴門市の大麻町です。
今回おとずれる大麻山探勝のみちコースは、起点と終点の場所が近いので一台の車で乗り合わせていくことができます。今回はゴール地点の近くにある道の駅 第九の里にクルマを停めて、約1kmほど歩いてスタート地点まで移動することにしました。
今回のコースの起点となるのは四国霊場八十八ヶ所1番札所の霊山寺です。このお寺は、四国の霊場八十八ヶ所を巡るお遍路さんのスタート地点なので、今から旅をはじめるお遍路さんたちでいつも賑わっています。大麻山探勝のみちコースは、霊山寺から北に向かい大麻比古神社に向かって進んでいきます。神社までの距離は1 km ほどだと思うのですが、スタートして数百メートルで大きな鳥居があり、そこを抜けると大麻比古神社の参道に入り、道の両脇には大きな石灯籠が並んでいる道となります。
神社には多くの参拝客がいました。神社の境内にある駐車場は新車とおぼしきクルマが多く停まっていたので、もしかしたらあたらしいクルマの無事故を祈願してお祓いをしてもらったりするのかもしれませんね。大麻比古神社の駐車場にはきれいなトイレがあります。今回のコースはずっと山の中を歩くハイキングコースなのでコース途中にトイレがありません。 ここのトイレが最終のトイレになるので要注意です。
神社の東側を抜けていく道を通って、大麻山への登り口へ向かいます。大麻山は大麻比古神社の御神体山だそうです。標高は541mあり、徳島市のシンボル、眉山の約2倍の標高を誇る鳴門市でいちばん高い山です。
今回ももちろん嫁さんといっしょに登ります。嫁さんはとにかく登りがニガテなので最後まで登りきれるか本人も不安なようです。ぼく自身も登りがニガテで、ランニングの仲間と一緒に山に行くと、すぐに息が上がって大汗掻きますし、脚の筋肉も疲れで悲鳴をあげます。でも嫁さんと山を登っているときには、大汗をかくことも息が苦しくなることもありません。ということは、つまり苦しいのはペースが早すぎるせい。いつも以上にゆったりとしたペースで登ればそれほどつらく感じることはないように思います。 なので今回はいつも以上にゆったりとしたペースで進みながら、途中でちょこちょことちいさな休憩をはさんでいく作戦で登っていくことにしました。
登りながら道標や案内板を見つけては止まって読んでみたり、昆虫や花を見つけてgoogleレンズで調べてみたりしながらこまかく休憩をいれていきます。この作戦はなかなかうまくいって標高が200 m 超えるくらいまでは順調に進むことができました。ですがうまくいったのもこのあたりまで。長い階段がつづくような区間で徐々にに嫁さんが遅れはじめ、立ち止まって休憩していることが増えはじめてきました。どうしても体力差があるので自分ではかなりゆっくり進んでいるつもりでも嫁さんにとってはまだまだきついペースだったようです。ただ、嫁さん的にはきついなりにもたのしい道だったようで、休み休みながらも文句を言うこともなく登っていました。
大麻山の登山道は大きく見渡せて絶景を楽しめるような場所はあまりないですが、整備の行き届いた石段に木漏れ日が降り注いてとてもいいかんじです。30m標高が上がるたびにすこし休憩して喉を潤すことをくりかえしながらなんとか大朝山山頂までたどり着きました。道の駅をスタートしてから約2時間、大麻山の登山道入り口より80分ほどかかりました。もしはじめて大麻山に登る人はこの時間を目安にしてみてください。この日は朝まですこし雨が降っていたこともあって蒸し暑く、嫁さんはこの区間で500mlのペットボトル1本分くらいの水分を補給していました。
この山頂で10分ほど休憩して今度は下っていきます。大麻山探勝のみちコースはこのあと卯辰越へと向かうのですが、そこに向かうには一旦途中まで下る必要があります。
下山ルートと分岐から卯辰越へ向かいます。大麻山の登山ルートは多くのハイカーさんとすれ違ったのですが、分岐からあとはだれも人に会わなくなりました。遊歩道としては大麻山の石段の道よりも卯辰越へ向かうルートのほうがふかふかのトレイルが多くきもちよく通れる道でした。この大麻山探勝のみちコースは、いったん大麻山山頂まで登ったあとは下りがメインです。山頂まで登るのはすこしたいへんですが、下りになってからは汗を感じることもなくきもちよく進んでいけます。
卯辰越までの区間は人通りもまったくなかったですが、道の状態もよく雑草が生い茂っているような区間もなかったのでクモの巣に引っかかって不快な思いをすることもありませんでした。この区間を通ってて会ったのはひとりだけ、しかも知り合いのランナーさんでした。なんだか不思議。
卯辰越で道路に抜けると、ここからは県道を歩いてドイツ館まで進みます。どこか脇道から入っていくルートがあるんじゃないかと探してみたたのですが見当たらず、あとで地図で確認してみてもやはりこの区間は道路を進むのが正解のようです。歩きやすい道路ですが意外とクルマやバイクの通行があり、注意が必要です。大麻山探勝のみちコースとしては、卯辰越に抜けるまでがメインで、ここからドイツ館までは元の地点に戻るための通行ルートのようなかんじでおもしろみはありません。
ドイツ館に到着するとそのすぐ横が道の駅 第九の里です。クルマをここに停めてスタートしているのでここでゴールとしてもいいのですが、ドイツ館の裏山にバンドウの鐘があり、そこを抜けていくルートがあと1kmほどあるようです。せっかくなのでルートの最後まで探索してみることにしました。
ところがバンドウの鐘までの階段が…思ってた以上に長い!
もう終りと思っていたところに不意打ちを食らってしまいかなり体力を削られました。バンドウの鐘からさらに南に向かうルートがありこの道を進んでいくと想像してたよりしっかりと整備されているルートに繋がりました。りっぱなつづら折れの階段を抜け、高速道路の上を通る橋を抜けて進みます。もともとはきれいなルートだったのでしょうが、このあたりはもうだれも利用してないようで雑草が生い茂っている箇所もあります。やはり道の駅でゴールとする人が多いのかもしれません。それ以前に四国のみちを通っている人が少ないのかもしれませんが…。
さて今回のコースですが
距離:12km所要時間:5時間
でした。
登りはかなりノロノロでしたが、いったん登ってからは下り基調だったのでペースが回復しました。内訳は平均時速3kmぐらいで4時間歩いて、1時間休憩といったところです。
コースの注意点は
- 登りの分岐は何箇所かあるけど基本的に参道でオッケー
- 補給用の水は多めに持っていく
- 雨上がりの下りは滑りやすいので気をつける
- 遊歩道区間に入るとトイレはありません
です。でも四国のみち、たのしいなぁ。