キックボード

電動キックボードvsふつうのキックボード。いったいどっちが便利なのか考えてみた

キックボード

電動キックボード界隈がアツイです。いままでは電動キックボードで公道を走るためには原動機付自転車として登録するしかなかったのですが、規制緩和の方向で検討を進められているようです。それによると、電動キックボードをふくむ次世代モビリティは、走行時の最高速度に応じて3つに分類されることになります。

  1. 時速6㌔程度までの歩道通行車
  2. 同15㌔以下で車道や自転車専用レーンを走れる小型低速車
  3. 同15㌔超で車道のみ走行が認められる原動機付き自転車など

1の歩道通行者といわれるものはご年配の方が乗っている四輪電動カートなどだと思われます。 3に関しては従来の原動機付自転車として扱われる電動キックボードのことで、最高速度が25km程度まで認められるようです。 注目したいのは2です。この分類に当てはまるモビリティは、最高速度は時速15kmまでと上限が低いものの、自転車と同様に車道の路側帯や広い歩道にある自転車専用レーンを走行できることとなり、運転免許も不要とすることが検討されています。


これはかなり画期的です。おそらくヘルメットの着用についても自転車とおなじ着用努力義務にとどまる可能性が高く、ヘルメットなしで乗ることができるようになるはずです。はやく法改正して乗れるようになる日がきてほしいですね。


でも、次世代モビリティである電動キックボードといえども万能ではありません。いや、いろいろなシチュエーションを想定するとじつは動力なしキックボードのほうが便利な場面も多い気がします。キックボードツーリストを自認するぼくとが思う、電動キックボードより動力なしキックボードが勝ると思うメリットをあげてみます。

車道を走るのはこわい


小型低速車となる電動キックボードは、歩道がせまく自転車専用レーンのないところでは車道の路側帯を通行する必要があります。これは自転車でもそのようにする必要があるので、とうぜん電動キックボードも同様の扱いになると思われます。でも小径なキックボードで車道を走るのはほんとうにこわいです。キックボードの不安定さは自転車とは比べ物になりません。自転車よりもはるかに路面の影響を受けやすく、ほんのすこしの段差やアスファルトと路肩のつなぎ目、側溝の穴などでもつまずき、転倒するリスクがあります。


そしてもうひとつ大きな危険要素が制動力の問題です。キックボードのブレーキはほんとうに脆弱です。急ブレーキをかけたとしてもびっくりするぐらい止まりません。またもともと乗り物として重心が高く、ホイールベースがみじかいのりものなので、ブレーキをかけるととても不安定になります。ブレーキの問題は電動、動力なしにかかわらずキックボードというのりもの自体の弱点ですが、この不安定な車体で車道を走るのはかなり危険だと思います。

ですが動力なしキックボードは遊具のあつかいなので、逆に車道は走れないのです。車道が走れないことによるデメリットも確かにあるのですが、安全性の面で考えれば車道を走らなくてもいいというのは大きなメリットです。

意外と走行可能な距離がみじかい


キックボードは、ちいさな乗り物ですから積載できるバッテリーの大きさにはかぎりがあります。バッテリーがちいさいといちどの充電で走行可能な距離が短くなってしまいます。いまやスマートフォンにスマートウォッチ、ヘッドフォンなど充電を必要とする機器が多くなってきました。度々充電をする必要がある機器にはストレスを感じてしまいます。せめてフル充電で40~50kmぐらい走行できないと充電がわずらわしくかんじてしまうかもしれません。ほんの近場のちょい乗りならばちいさなバッテリーでも十分かもしれませんが、そういった短い距離の用途ならばいっそ充電の必要のない動力なしキックボードのほうが使い勝手がいいかもしれません。

電動キックボードは重たい



電動キックボードの弱点は重さ。バッテリーを搭載しているぶん、どうしても動力なしキックボードよりも車体重量が増えてしまいます。たとえば自宅から職場までがちかく、短い移動だけを利用すると行った用途ならば電動キックボードは便利かもしれません。でも移動距離が長くなった場合はどうでしょう。バッテリーでの走行可能距離や道路通行の安全性を考慮に入れると、長距離の移動はバスや電車を使い、駅から目的地までの移動にキックボードを利用するといった併用が現実的かもしれません。でもそこで問題になるのが電動キックボードの重量です。持ち運びを考えると、コンパクトで重量が軽く、公共交通機関への持ち込みがしやすい動力なしキックボードのほうがきっと気軽利用できる気がします。


こうして考えてみると電動キックボードをあたらしいコミューターとして快適に使用するための環境はまだじゅうぶんに整ってなく、当面は動力なしキックボードのほうが使いやすそうだという気がします。

電動キックボードのこれからの進化に期待しましょう。

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