専業主夫1年3か月、料理を続けてみて
定年退職してから、もう1年3か月ほど専業主夫をやっている。料理も毎日続けていて、正直ここまで続けられるとは自分でも思っていなかった。
最初の頃は「食費をなるべく節約しよう」という意識が強くて、シンプルな一汁一菜スタイル。おかず1品に味噌汁、漬物があれば十分じゃないか、と。作る手間も少なく済むし、実際に食費も抑えられた。
でも今はだいぶスタイルが変わった。常備菜を作るようになって、冷蔵庫にはいつも3品ほどおかずが並んでいる。そのうえで当日のメインを一品作って、食卓に並べる。多いときは5〜6品になることもある。

食費はちょっと増えても、それ以上のメリットがある
確かにおかずが増えれば買う食材も増える。ただ、人間の胃袋は変わらないから、おかずが6種類になったからといって食べる量が6倍になるわけじゃない。結果的に食費は当初の予定より1割程度上がったくらい。物価高の影響もあるし、それを考えれば許容範囲内だ。
それ以上に大きいのは「栄養バランス」と「食事の楽しさ」。おかずが増えれば自然といろんな食材を使うことになるから、栄養も偏りにくい。そして何より、食卓に品数が並ぶだけで気分が豊かになる。
ご飯の時間が人生を豊かにする
仕事から帰ってきた妻と「さあご飯」と食卓につくとき、おかずが1品だけのときより、5品並んでいる方が断然うれしい。ご飯を食べる行為そのものが楽しくなる。
老後の暮らしを豊かにする上で「食事の時間が楽しい」って、とても大切なことだと思う。
僕は定年後、「やりたいことを我慢せずに暮らしたい」と思って仕事をしない選択をした。だから食べることを我慢するような生活じゃ本末転倒だ。毎日のご飯を楽しみにできる時間こそ、幸せだと感じる。

今日は水菜とブリのサラダを作ってみた。いろいろ入っていると見た目も華やかでうれしい。
外食より家ご飯が美味しい
不思議なことに、こうして家ご飯を充実させていくと、外食の魅力が少し薄れる。チェーン店の定食を食べるくらいなら、家で常備菜を並べてご飯を食べる方が断然美味しいし安上がりだ。
もちろん、旅先でしか食べられないご当地の味や、自分では作れない本当に美味しい料理は別。そういう体験はお金を惜しまず楽しみたい。でも普段の食事は、やっぱり家ご飯に勝るものはない。
娘と孫も楽しみにしている食卓
今はちょうど娘と孫が帰省していて、娘も「実家のご飯」を楽しみにしている。小さい子がいると自分のご飯づくりはどうしても簡単になりがちだから、実家に帰ってきて食卓におかずが並ぶと心が落ち着くそうだ。
言ってみれば、帰省の理由の半分は「ご飯を食べに来ている」といってもいいくらいかもしれない。
「胃袋をつかめ」は本当だった
昔から「男をつかむなら胃袋をつかめ」と言うけれど、男女に限らず、美味しいご飯があると家に帰りたくなるのは誰でも同じだと思う。
やっぱりご飯の力って大きい。毎日の暮らしを支えるのも、家族を笑顔にするのも、結局は食卓なんだなあと実感している。
今日の晩ごはん
今日は冷蔵庫に肉類の材料がなかったので、ガッツリ系の惣菜はなし。刺身用ブリが少しだけあったので小さく切ってサラダに混ぜてみた。

- 筑前煮
- 水菜とブリのサラダ
- 揚げだし豆腐
- 切り干し大根の煮物
- ひじきと大豆の煮物
- 長芋の短冊切り
- なめこの味噌汁