キックボード

キックボードは【子供のおもちゃ】じゃない。ツーリングも楽しめます。

キックボード

キックボードを使って旅やツーリングをしたい。でもキックボードでそんな長距離ほんとに走れるの? そもそもキックボードってたのしいの? そんな疑問にお答えすべく20kmほどキックボードで走って試してきました。

徳島市の市街地をいろいろとまわりながら路面の質ごとにその走行感覚をお伝えしますね。


まずスタートはイオン徳島の横の川沿いの公園です。公園内は遊歩道があり、一見すると走りやすそうに見えるのですが、いざ走ってみると路面の舗装は粗めではかなりつよく振動があります。振動の出るような道ではやはり抵抗も大きいのですぐにスピードが落ちてしまいます。地面をける回数も多くなりがちです。

歩道は車道とはちがって、歩行者が滑って転倒したりしないことがいちばん大事なことなので、滑り止めの効果を期待して粗めの舗装にしているのでしょう。ただその粗めの塗装がキックボードには大敵です。自転車のタイヤは空気が入っているゴムチューブがあるので振動を吸収してくれますが、キックボードのタイヤは固い素材でできているので振動をダイレクトに拾ってしまいます。またタイヤの 径がちいさいので地面の凹凸の影響を受けやすく、まるでチェーンソー持ってるかのような振動が手に伝わってきます。


一方レンガを敷き詰めたような道では、想像よりずっと振動も少なく転がりもよかったです。キックボードは継ぎ目の多さよりも路面の粗さのほうがニガテのようです。


コースの一部に未舗装状態の土の道もありました。土の道は意外とスムーズに走ることができました。砂利などが落ちている場合は別ですが、土の道はけっこう目が詰まっていてすきま(路面の粗さ)がないのであまり振動を感じずに走ることができます。


意外だったのがボードウォークと呼ばれるを板を敷き詰めた道です。きっとスムーズに走れるはず、と思っていましたが、板の継ぎ目をかたいタイヤが通るたびにカタカタと大きな音がして通行している人に振り向かれるほどでした。ボードウォークは板のあいだのスキマがレンガなどより大きく、小さい径のタイヤには不向きでした。

わかったこと


キックボードで出すことのできるスピードは基本的に自分がランニングで出せるスピードが限界です。自転車だとギア比を変えることによって自分が走るスピード以上の速度でタイヤを回すことができますが、キックボードにはそういった仕組みがありません。ですから単純に自分の足で地面を蹴って進むこととなります、あたりまえのことに今更気づいたのですが自分の足で地面を蹴って進むということは足を動かすスピードが上限ですのでランニングの速さが上限となります。


つまりキックボードとは自分のランニングのスピードで、より効率的にらくちんに進むことができる乗り物です。今日のように気温の高い真夏日だと、たとえキロ6分のペースでもランニングは汗びっしょりで長い距離走るのは危険です。でもキックボードだと同じペースでも少し汗ばむぐらいですみます。

ニガテなこともあります。粗い舗装の道は、振動がかなり伝わってきますし、ひとけりで進む距離もかなり落ちます。上り坂の傾斜がきついとランニングよりも疲れます。ですから路面の粗いのぼり坂は押して歩いたほうがぜったいにらくちんです。


キックボードはとても路面状況に敏感な乗り物です。キックボードに乗っていると舗装の状態を気にするようになり、たとえば道路が工事などで掘り返して埋めたところなどではアスファルトのきめが細かそうなほうを選んで走ったりするようになります。自転車より神経を使うのは当然ですが、自分の足で走るランニングよりもはるかに路面の影響を受けてしまいまうので、ときには「あぁランニングのほうが気軽かも…」と思うこともあります。

錦竜水の銘水


でもそんな不自由さがあたらしい発見にむすびついたりもします。
大きな道には歩道がありますが、歩道がキックボードにとって快適な道だとはかぎりません。走りづらい歩道を避けて脇道に入り、ひとつ中の道に入ってみる…そんな気軽さがキックボードの持ち味です。いままでとちがう道を通る、そこからあたらしい出会いや発見があったりします。


そうそう…キックボードで街をゆったりとポタリングをしていて、なにかに似てるなとずっと思ってたんですが、先日初体験したSUPに非常に近いんだと気づきました。


SUPもキックボードもボードの上に立ってスタンディングのまま進んでいきます。どちらの乗り物も、スピードはスリルを感じるほど上がることはありません。でもうまく表現できませんが、ちょうど心地いいと思えるスピードでのんびり景色を楽しみながら進んでいく感覚があります。もちろんSUPもキックボードもいろんな機種があり、乗り方によれば刺激的なエクストリーム系のスポーツとして楽しむこともできます。ですがツーリングに使うような用途だと、SUPとキックボードはとてもよく似たキャラクターだと思います。どっちものんびりとした旅にはびったりの乗り物ですね。

キックボード、うまくランニングと組み合わせることによってたのしみ方の幅が拡がるんじゃないでしょうか。マラニックにひと味くわえてラン+キックボード旅、やってみましょうよ。

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