じつはもう3年も前なのですが、しまなみ海道をぶらりとジャーニー(旅)する「せとうちブラジャー」というイベントを計画して友達と旅してきました。投稿を書きかけたまま、ずっとほったらかしていたので今思い出しながら書いてみることにします。
このイベントはママチャリとキックボード、ランニングと参加者それぞれの移動方法での混走でした。もちろんボクはキックボードでの参加です。
しまなみ海道は、日本を代表するサイクリングルート「ナショナルサイクルルート」の第1弾として選ばれている人気のコースです。広島県尾道市から向島・因島・生口島・大三島・伯方島・大島を経て愛媛県今治市まで、瀬戸内海に浮かぶ島々を8つの橋で結ぶルートはよく整備をされていてすばらしい眺望もたのしめます。このイベントのときは大三島に宿をとり、1泊2日でしまなみ海道を満喫してきました。
1日目 尾道~大三島の宿まで 37km
スタートは尾道駅前を午前9時。ですがすんなりは進みません。というのも、尾道の街は見どころが多くて、ここだけでまる一日時間をつぶしてしまいそうなほどです。スタート直後から尾道の商店街を散策して天ぷらやパンを買食いしたり、尾道観光の名所千光寺に登ったりして、あっというまにお昼をすぎてしまいました。
尾道は坂のおおい街で、千光寺へ向かう道はきつい登り坂となっています。とうぜんキックボードに乗ったままは登れません。かといって置いていくわけにもいかないので手に持って持ってのぼります。キックボードはそれほど重くはないので、さっと手に持って歩けるのが便利ですね。こういった芸当は自転車ではとてもマネできません。もっとも自転車の場合は鍵をかけて駐輪しとけば持って上がる必要もないのですけれども笑
尾道の坂はいろいろな映画のロケ地にもなっていて趣があります。坂の途中にいくつもの小路があって、それをのんびり散策するのも楽しいです。
おひるごはんを食べてやっと本来のしまなみ海道ツーリングのスタートです。しまなみ海道は基本的には橋を渡ってつないでいくのですが、尾道から最初の島である向島までは今回渡船を利用して渡ることにしました。渡船は雰囲気あっていいですよねー。
午前中にたっぷりと尾道に時間をかけてしまったので、島に入ってからはがんばってキックボードを走らせていきます。
じつはキックボードはおおくの人が思っているほどスピードは出ません。基本的には人が走るスピードよりも速く進むことはできません。これはキックボードの推進力が、自分の足で地面を蹴ることを動力としているからです。でもそれほど速くはないですが、じぶんの足で走り続けるよりはラクに進むことができます。快適なスピードは時速10キロぐらい。このくらいのスピードだと息を切らすこともなくきもちよく進むことができます。ランニングで時速10キロのペースを2、3時間と続けるとかなり疲れてきますが、キックボードの場合はそれほどの体力の消耗もなく進むことができます。
尾道をスタートして向島→因島と移動してきました。因島に有名なはっさく大福のお店があると聞いていたのでたのしみにしてきました。はじめて食べたのですが、とてもおおきくてジューシーなはっさくに餡がうすい餅に包まれていてめちゃおいしかったです。
また因島では地元の方がイベントをされていて、生みかんのしぼりたてジュースのお接待を受けました。これも最高でした。
かなり時間が押してしまって、すこし暗くなってきたので走行には気を遣いました。キックボードはタイヤの径がちいさいので、ちょっとした段差でもつまずきやすく転倒の危険があります。暗くなってくるとどうしてもちいさな段差や障害物などを見つけづらくなるので、できれば日中だけの走行にしたいです。ですが今回はすこし寄り道が多くなってしまい、宿に着く前に日が暮れてしまいました。さいわい夕方通行した道は、歩道も車道もとても整備されていて走りやすかったのでとてもたすかりました。
なんとか因島→生口島→大三島まで走り宿に到着
2日め 大三島~今治城まで 約49km
本日は大三島→伯方島→大島→今治のルートです。1日めよりも長い距離となるのであまり寄り道をするわけにはいきません。とはいってもせっかくのぶらりジャーニーですから見どころは抑えておきたい。ということでまずは大山祇神社。ここは日本建国の神と伝わっている大山積大神を祀る神社ということで、全国に1万以上ある大山積大神を祀っている神社の総本社です。そこで参拝したあとに裏にある鷲ヶ頭山にも登りました。ここの鎖場が怖かった。斜度80度くらいありそうな絶壁で今まで見た中でいちばんこわい鎖場でした。
今回のツーリングは1泊2日だったので着替えなどもリュックで背負ってたんですが、ザックを背負い続けていると背中が蒸れて汗をかいてしまいます。そういうときは、キックボードのハンドル部分にザックのショルダー部分をかけて身軽にすると快適です。ただしハンドルにリュックをかけるとキックボードがかなり前重心になるので、キックボードを手押ししながら進むときに後輪が浮いて前に車体が転倒しそうになることがあるので注意が必要です。
しまなみ海道は橋へむかう上り坂以外にもところどころ峠越えのような上りがあります。キックボードは上りがニガテなので、キックをしながら乗ったままのぼるより、キックボードを降りてキックボードを押しながらジョギングしたほうが疲れずに進めます。上りはちょっと不便ですが、そのさきの下りのらくちんさが待っていると思えばがんばれます。
さて2日めですが50km走破しなければいけないこともあって鷲ヶ頭山を降りてごはんをたべたあとは、寄り道は少なめで淡々と進み18時すぎに今治にゴールしました。
今回も、フレンジーのオフロードというモデルを旅の相棒として使いました。このモデルはタイヤが空気の入ったエアタイヤとなっています。自転車と同じタイヤですね。エアタイヤモデルは走行音が静かですし、路面からの突き上げもソフトで振動や騒音で疲れることがありません。まさに自転車に乗っているような乗り心地です。反面、ふたつデメリットがあって、ひとつは走行抵抗が大きく、キックボードのタイヤとしては一般的なポリウレタンタイヤを使用したモデルよりは進みづらいこと、もうひとつパンクをする可能性があることです。ぼくはツーリングに行くときはねんのため自転車用のパンク修理キットと空気入れを持っていきます。ですが今のところ長距離のツーリングに出かけた時にパンクを経験したことはありません。パンクに関してはそれほどナーバスにならなくてもいいと思います。もしこれからキックボードでツーリングをしてみたいと思っている方はエアタイアモデルがおすすめですよ。