旅に出たい。定年退職したらゆっくりと時間をかけて日本中を旅してみたい。定年が近づいてきたら誰しもやってみたいと考えますよね。方法はひとそれぞれで、飛行機や列車で快適にめぐりたいと思う方もいるでしょうし、クルマで自由気ままに巡ってみたいと思う方も多いでしょう。なかでもキャンピングカーで日本一周する、なんていうのは憧れますよね。
ぼくたちもキャンピングカーを自作するか購入するか、でかなり真剣に迷ったんですが、とりあえずいま乗っているクルマを使って旅をはじめてみることにしました。
ぼくたちが今乗っているクルマはMAZDAロードスターとSUBARUアウトバック。積載性を考えるとアウトバックのほうが旅には向いていますが、日本各地の風景や空気をダイレクトに感じてみたいという想いから、ロードスターを相棒として旅をすることにしました。ただオープンカーは真夏はめちゃ地獄なので、季節によってはアウトバックを借り出すこともあるかもしれません。
分割しながら日本を巡るスタイル
キャンピングカーのような広い生活空間や収納スペースがあれば、生活に必要なものをすべて載せて一気に日本を一周するといった旅ができるかもしれませんが、いかんせんロードスターにはちいさなトランクしか荷物を載せる場所はありません。
またキャンピングカーのように「自分の家そのもの」といっしょに旅をしていると安心感があるのかもしれませんが、宿を転々としながらの旅はきっと落ち着かない気分になってたまには自宅に戻ってきたくなる気がします。
ですから1週間~3週間くらいかけてひとつの地域を旅をして、いったん地元に戻ってきてまた次の旅に向かう、そうやって分割しながら日本を巡っていくことにしました。分割することで季節に合わせた服や装備品の入れ替え、場合によってはアウトバックへの乗り換えも可能になります。
宿泊はホテル、シェアハウス、テント泊などで
旅の費用でいちばん出費がかさむのは宿泊費用と食費です。日本一周する場合、おおよそ1年がかりの日程になると考えています。かりに1日1万円の宿に365日宿泊すると365万円かかります。またホテルでは自炊とかもしづらく外食が増えるので、そうなるとますます費用がかさみます。そこでなるべく出費を抑えるためにホテル泊だけではなく、シェアハウス、民泊、テント泊などを組み合わせて旅の費用を抑えたいと考えています。
街なかで宿泊する場合はシェアハウスや民泊、できるだけリーズナブルなビジネスホテルなどを利用し、郊外などキャンプ場があるところではテント泊をするつもりです。公営の無料キャンプ場など、お財布にやさしいキャンプ場も各地にあるのでそういったところを利用しながら宿泊にかかるコストを下げていくつもりです。
またシェアハウスやテント泊だと自炊が可能なのですこしは食費も抑えることができると期待しています。
ミニマムであるほど思い出が色濃く残る
これは持論なんですが、全てが整って快適な旅よりも制約があったりすこし不自由だったりすることのほうが思い出として色濃く残る気がします。もう三十年近く前ですが400ccのバイクに乗って夫婦タンデムで九州にツーリングに行きました。11月初旬だというのに季節外れの寒波に見舞われたときで、バイクで20分も走ると指先の感覚がなくなるほどでした。途中で何度も停車して、店に入って暖をとっても冷え切った体がぜんぜんあたたまらずまるで苦行のような旅でした。でもあとからふりかえるとその寒さの強烈な印象が今となっては笑い草で、ことあるごとにふたりの思い出として話題になります。
制約があるからこそ知恵を絞るし、不自由だからこそ創意工夫をするものです。不便さや寒さ暑さ、たいへんだったこと、は時間が立てばたいへんだったマイナスの思い出がプラスに変わり、その色濃い思い出だけが鮮やかに残ります。
だからきっとロードスターで行くちょっと不便な旅は、きっとすばらしい体験と思い出を僕たちに残してくれるはずです。
積載するものをセレクトする
問題はロードスターの積載容量です。ロードスターのトランクルームの容量は150リットルしかなく、積載できるものは限られてきます。このちいさな容量の中に、ふたりぶんの旅に必要な着替えや日用品、そしてキャンプや自炊に必要な荷物を収める必要があります。
必要だと思うものをピックアップしてみると
- 着替えや身の回り品× 2人分
- テント
- イス × 2
- テーブル
- クーラーボックス
- シュラフ × 2
- マット × 2
- 調理器具&食器
これらの合計を150リットル以内に収めないとロードスターには積み込めません。さきほどの積載物の容量をざっと見積もってみると
- 着替え等のザック 25L × 2
- テント 15L
- 持ちのイス 8L × 2
- テーブル 5L
- クーラーボックス 25L
- シュラフ 3.5L × 2
- マット 2L × 2
- タフ丸ジュニア&調理器具 25L
かなりコンパクトな品を探してみたのですが、それでも合計が147リットル。ロードスターのトランクが150リットルだといってもすみずみまできっちり詰め込めるわけではないので、この147リットルの荷物がトランクに収まるのかもビミョーです。
もし入りきらないようならクーラーボックスのサイズダウンや調理用品の見直し、あと着替え等の量を見直す費強があるかもしれません。でもいちおう計算上はこれらの荷物を積み込むことができる計算になるので、ロードスターでテント泊をしながら旅をすることができそうです。
まだじぶんの定年まで1年、奥さんの定年まで3年ありますから日本をめぐる旅はもう少し先になりそうですが、夏の間に少しずつ道具をそろえて秋になればいちどおためしでロードスターでショート旅に出かけてみようと思います。